鈴林です。
Twitter(X)で二次創作とか感想がたくさんあって話題だったので観てきた!
思ってたよりグロくは感じなかったけど、日曜朝に放送していた鬼太郎のアニメなのにPG12指定なのは…挑戦を感じた。
この映画、もしかして東映がハッキングされた時にも製作されてたのかな…。
好きなように感想を書きなぐっていくから順番は変かも!
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
私自身のことは誰も見てくれない
沙代ちゃん……。
「水木さんと東京に行きたいんです」と言い出した辺りから沙代ちゃんってもしかして死んじゃうんじゃないかと思ったけどあんな最期になるとは思ってなかった。
映画を観た帰り道は沙代ちゃんのことを中心に考えていたよ。
龍賀家に生まれた娘は当主の相手をする、という習わし…というか決まり? は本当に龍賀家に伝わっていたんだろうか。
脈々と受け継がれてきたものじゃない気がしてきた。
でも時貞よりも前の当主と、乙米・丙江・庚子は寝たんじゃないかなぁと思っている。
だから乙米は沙代に対して「当たり前だ」って感じで言うし、丙江も沙代が当主の相手をしていることを知っているんじゃないかしら。
そして「お気に入り」と言われていたということは、相手をしたのは1回や2回じゃないはず。
なんならしょっちゅう呼ばれていたんじゃ…ないだろうか。
時麿が遺言の後「当主」となってすぐに沙代を襲ったのは念願だったからかなぁ。
嫁を取ることも許されず修行かなんかしてたらしいから、きっと穴ぐらの中で色々やっていたんだろう。
そしてその中で父親と沙代が子づくりしていることを知る。なんなら見たこともあるのかも。
だから当主となって真っ先にやろうとしたことが「沙代を襲う」だったんじゃないだろうか。
昭和31年ってどんな時代だったのかパッと出てこないけど、登場人物たちの中で戦争は「古い記憶」なんかじゃないしまだまだ「令和とは違う古い考え」が多いはず。
この時代で「処女ではない」というのはお嫁にいけないことが確定しているような状況だと思うけど、それよりも「当主が楽しむため」「当主の子を身ごもるため」というのが優先される辺りが気持ち悪いポイントだよな。
今では年を取れば精子も老化して子どもを作りにくくなる、という情報があるけれども昭和だと全くそんな考えはなさそう。
文字通り「良いように使われている」沙代ちゃんなのに、表面上は親にも親戚にも逆らわずに貞淑な女性としているのえらいしすごすぎる。
東京から来たという水木に出会ってすぐなのに「私を東京に連れて行って」「あなたが運命の人」みたいに言うのは言い過ぎじゃないか、と思ったけど…外部の人間である水木しか信用できないところまできていたんだな。
哭倉村の誰かに相談なんてできないし、価値観を共有できるはずもない。
水木が良い人そうに見えるし顔も良いから「この人だ!」と思ったのかな…。
沙代ちゃんが美人でかわいいから受け入れてもらえる可能性高かったけど、そうじゃなかったら難しかっただろうな。
そして水木が子どもを性対象に見る奴じゃなくてよかった。
この時代だと沙代ちゃんは「嫁に取る」対象として超良い子だと思うし。
全く推理とかしなかったけど、時麿・丙江・庚子を殺したのが沙代ちゃんだとわかった時は
よくやったよ
と思ったし、その後乙米や長田や裏鬼道たちを殺すあたりも
力で人を制圧するものはより大きな力に制圧されるのか
沙代ちゃんすごいよえらいよ
と思って観ていた。
沙代ちゃんは「龍賀沙代」じゃなくて「沙代」という1人の人間を見て欲しかったのに、みんな自分を利用して道具にしているのが耐えられなくなって狂骨が取りついたのだろうか。
ゲゲ郎に言われていた「本気の気持ちはしっかり受け止めないとダメ」的な言葉、しっかり回収されてた。
水木にとって沙代ちゃんは「龍賀のことを調べるうえで都合のいい女の子」であり、「一緒に東京に帰る女の子」ではなかった。
当主と子どもを作らなければならない決まり、を聞いてからは「哀れみ」とかそういう気持ちの方が強かっただろうし…沙代ちゃんが言うような「運命」は絶対感じてないだろう。
というかこの「運命」を多用する辺りも、沙代ちゃんが少女だって感じするよね。
ゲゲ郎以外をみんな殺した後、水木が沙代ちゃんを受け入れてくれたら…また変わっていたかもしれないけど、水木は腕を頭の前に出して身を守る体制だったから……拒否の印象しかない。
あと驚いたのは、ドラマですら首絞めて死ぬ時の描写はごまかすのにこの作品は「首を絞められた時の反応」がだいぶリアルだったように思う。
首絞められたことも絞めたことも観たこともないけどね!!!
穴という穴から液体が出るってのは聞いたことがあったんだ。
まさかアニメで描くとは…!!!
沙代ちゃんの人生で楽しい時間ってあったんだろうか。
一応恨みを晴らした…かと思ったけど時貞いるし、完遂もしてないか。
クリームソーダを供えてあげたくなったよ。
でもコラボカフェとかで「沙代のクリームソーダ」とかあったら「人の心が無いのか!!!!」ってなる。
あくまでも供えたい!
狭い世界での王
哭倉村は普通だったら稲作とかで成り立っている小さな平和な村だったんだろうな。
きっと江戸時代くらいだったら龍賀家は大名だったりしたんじゃないかしら。
それか地主的なやつか、権力者に気に入られていた薬屋…とか…?
田舎の嫌なところは「狭い世界で完結してしまうから」ってところがあると思う。
狭い生活圏で色々済んでしまうから、生活圏より外に出る必要もないし外に出るためには相当な手間が必要。
だから外に出ない。
沙代ちゃんも言っていたけど、東京もまぁ似たような部分がある。
違いは「完結する広さ」とか「周りの関心」だとは思うけど。
水木が会社で成り上がろうとしているように、東京だって他者と関わり食らいついていくくらいの気持ちが必要。
この時代の東京はきっと「新しい決まり」も生まれたりするし、人も多いからその分自分1人に向く関心も薄くなりがちだと思う。
だけどこの時代の田舎は「新しいこと」は基本排除されるし、年長者の言うことありきなところもあるだろう。
だからこそ上の人がおかしくなると、その地域全部がおかしくなってしまう。
龍賀家は秘密を守るの上手そうだから、村の人と一緒に騒ぎを起こすのも難しそうだし裏鬼道衆もいるから手荒なことも起こしづらい。
龍賀家に嫌われたら終わり、な状況が哭倉村で形成されていると思うわ。
時貞は「若いもんはダメだ!」的なこと言われていたけど、きっと時貞だって言われたことがあるだろうに。
インベスターのこの話を思い出した。
【古い世代を説得しようとしても時間の無駄なので、世代交代を待つべきだって話。】1/4 pic.twitter.com/TGSnIbyyMq
— インベスターZ公式 | 全巻半額セール開催中! (@investorz_mita) December 25, 2023
上の世代が死ぬまで待つしかない、というのはまさに龍賀家に言えることだったんだろうけど…。
時弥の体を乗っ取ろうとしてるとか…やめろよ…。
だから時弥は熱を出してたのか…「助けておじい様」とか言ってたかわいい子だったのに。
時弥に乗り移ろうと決めていたから、いずれ当主にさせると遺言に残したんだな。
ゲゲ郎の妻 岩子をどこでさらったのかわからないけれど、相当長い間使ってたよね…。
水木が戦場で噂話を聞いたってことは、何なら日清戦争があった頃の1894年前後くらいからもうさらっていた可能性も…。
昭和31年って1956年だから……100年近く血を吸われていた可能性も…あるんだよな…。
時貞が思いついたことかはわからないけれど、「腹のややこもワシのもの!」とか言ってる辺りの調子乗りっぷりはやばかったわ。
時弥に乗り移ってる、と告白した辺りからずっと
こいつっていつ死ぬの?
惨たらしく死ね
と思って観てたよ。
水木に「会社の一つ二つやろう」とか言って自分の方に取り込もうとしてる辺り、時貞の「人間なら送りたい素晴らしい人生」を水木に否定されてたけど…
これも狭い世界で王として君臨してきたから価値観が変わらずいたからだろうな。
哭倉村に行く前の水木には「役員になってやる」という上昇志向というか「良い暮らしをしてやる!」という願いがあったけど、ゲゲ郎と友達になったことでそれが変わったんだな。
時貞の言う「人をアゴで使い女をとっかえひっかえする」生活に魅力を感じなくなって本当によかった。
あれだけ堂々と「ワシの人生リスタート☆」みたいにしていたのに、呪具? のドクロを壊された後で怯えるなんて…そんな大事なもの持ってくんなよ…。
死ぬこともできず肉の毬になってしまってた。
この映画始まってすぐに記者の山田が蹴っ飛ばして穴に落としたのは時貞の肉毬だったのか。
意識もあるようなのがまたキツイ。
友達になり、その後
人物相関図にある「ある謎の少年」ってねずみ男じゃん!!!
わかりやすい!! お前にも少年時代あったんだな!!
ねずみ男にも沙代ちゃんに憑いてる幽霊とか狂骨見えたのかしら…見えたから「人間の世界はしばらくいいや!」になったのかな…?
ねずみ男が「げげげ!」って言ってたから「ゲゲ郎」って名前…というかあだ名になったけど、鬼太郎の父ちゃんの名前なんなんだよ…!!w
水木とゲゲ郎の2人の感じは二次創作で見ていたけど…なるほど…!!!!
ちょっとずつ仲良くなってる感良いね。
墓場で飲み会してる時につるべ火が水木のタバコの火のために気使ってくれるシーンが好き。(ゲゲ郎関係ないけど)
ゲゲ郎に「相棒」と言われるまでになるなんて…良い関係性じゃないか……!!!
水木からしたらゲゲ郎も「利用する人間の1人」くらいだったんだろうけど、妖怪の話とか奥さんの話を聞いて考えが変わったのかな。
ゲゲ郎なんであんなに強いん…??
怪力とかそんなでは説明がつかないほど強いじゃん…。
そして性格が良すぎないか!?
狂骨たちが外にあふれたままだと国が滅びると聞いた時に水木が「良いじゃねぇか!」って言ったのは、戦争に行って戦って帰ってきたけど国にその価値があったかわからないからなのかな。
あの時点で水木にとっては国がどうこうよりも、目の前の友達・相棒であるゲゲ郎が無事であることの方が大事だったんだろう。
性格が良いといえば幽霊族の先祖と木の栄養になっていた他の幽霊族だけど…あの恨みを熟成させた狂骨もろとも「ちゃんちゃんこ」になってゲゲ郎たちを守ろうとしてくれるって…
どうしてそこまで尽くしてくれるの!?!?!?
確かにみんな岩子のお腹の中にいる鬼太郎の泣き声を聞いてああしてくれたけれども…自分の子じゃないじゃん!!!
同族の子どもというだけなのに!!!
最後の一人だからなの!?
だからって自分たちの恨みや何もかもを次代を守るためにちゃんちゃんこにしたっていうの!?!?!
性格が良いというか優しすぎないか!?!?!?!!?
ゲゲ郎もさ!
岩子と水木と一緒に逃げるんじゃなくて、あの狂骨たちを自分が引き受けるって…
鬼太郎が生きていく国のために、友達が生きていく国のために引き受けるって……
そういうところがお人好しだって言うんだよ!!!!!!!
性格が良い、という言葉で片付けられないくらいに人が良い。 どういうことなんだ。
恨み? を引き受けようとしたから墓場鬼太郎の1話みたいに体がぐずぐずになっちゃったんだ。
そしてゲゲ郎が水木に着せてくれたちゃんちゃんこだけど、ゲゲ郎は
「これを着ていれば狂骨に襲われても心は壊されない」
と言っていた。
確かに心は壊されなかったけど、メラニン色素は壊されたし記憶も壊されてしまった。
でも心は無事なんだよな。それは良かったこと。
きっと岩子を守ろうとしたり…して狂骨に襲われ、岩子は水木を人間に託しちゃんちゃんこを持って1人逃げた…か、ゲゲ郎のところに戻ったのかな?
そして墓場鬼太郎に続くというわけ……???
墓場鬼太郎の1話で鬼太郎のお母さんたちが古寺に引っ越してきた後、水木が挨拶? に行った時、
岩子が「カエルの目玉のスープなんです。おいしいですよ」って言って飲んでくれたシーンを見て
歓迎する気持ちがでかすぎるだろ!
はじめて家に来てくれた人に料理を急に出すのもよくわからんし、
出す予定の料理を目の前で食べるなよ!w
と思ってたけど、岩子とゲゲ郎は記憶があるから水木を歓迎したのか!!!
何なら他の妖怪に聞いて水木が隣にいるから古寺に引っ越してきた、まであるな。
墓場鬼太郎だと岩子のカエルの目玉スープの出迎えの後、鬼太郎の父ちゃんも登場するけどあれは「友達が来てくれた!」という歓迎の気持ちで来てたのか。
でも水木に記憶が無いのが……ね…。
しょうがないことなんだけど悲しいな。
墓場鬼太郎だと水木がビビりまくって鬼太郎を張り飛ばしたかなんかして、鬼太郎の左目つぶれちゃうけどこの作品だとそんなことなかったな。
ゲゲ郎と岩子の2人、古寺に引っ越してきてすぐ死んじゃったけど岩子の死体を見てちゃんと埋めてあげるあたり水木優しいんだよな。
記憶が無くても幽霊族に優しい。
鬼太郎6期で「昔人間に良くしてもらったからその恩返し」のために人間助けてるって言ってたけど…
岩子のこと考えたら恩返ししなくても良くない!?!?!?
目玉になっても良い人すぎないか!?!?!?!?
鬼太郎が「警告はしましたよ…」って言って渋々やる感じ、「父さんが言うからやってます」感があって良いね。
せめてそのスタンスでいよう。
そういえば鬼太郎って「よし! 人間を今日も助けるぞ!!」的なキャラじゃなかったなって気づいたわ。
水木が時麿の日記を破いちゃわなければ、後世に「龍賀家というクソ気持ち悪いカス一族がいた」ということが伝わったのに…水木がなまじ頭が良いばっかりに…!!!
予習マジ助かった
ツイッターのみんなのおかげで楽しめた!!!
「畳のへりに」どうこうというツイート見たけど、畳どうこうって水木が龍賀家の遺言公表の場に乗り込んだ時だよね??
そういえば畳のヘリを踏んだらダメってあるよね。
座布団が畳のヘリの上にあるから、あそこに座布団置かれるってことは「座るなよ」という意味もこもってる…ということなのかな??
座布団に乗る前に座布団の傍で頭を下げるってのは聞いたことあるけど…。
日本めんどくせえな!!
ぐう聖ゲゲ郎
生きてる時も目玉になってからも良い奴すぎる。
欲とかないんか。
鬼太郎は「警告はしましたよ…」とか言うくせにちゃんと助けてくれるのツンデレすぎん??
絶対目玉おやじに「助けてやってくれ」って頼まれてるだろ。
記者の山田もちゃんと助けてくれるし。
「これが最後の狂骨です」って言ってたし、定期的に哭倉村跡に来て狂骨を退治してたんだな…。
最後の狂骨がときちゃんって…泣いたわ…。
時弥の生涯短すぎるし一方的な終わりすぎるんよ。
ゲゲ郎と水木のいる部屋? に来た時の「また明日な」の明日が来なくなってるじゃん…。
その時弥のお願いが「忘れないで!」なのもつらい。
時弥……!!!!!
鬼太郎が知ってるってことは、ゲゲ郎は鬼太郎に村でのことも水木のことも話したのか。
しかも記者の山田にも話してくれるんでしょ??
「長くなるぞ」とか言いつつ話してくれる気満々じゃん。
良い奴すぎか!!!!!!!!!!!
墓場鬼太郎を最後まで観てないからよく知らないんだけど、水木は結局…結婚することなく独り身のまま亡くなってしまったということなんだろうか。
目玉のおやじがずっと水木のことを大事に思ってるのわかるラストだったように思う。
「あいつもここに来ておるじゃろう」とか映画のどこかでも言ってたし。
観られてよかった!!
11月半ばぐらいに公開されてからだいぶ経ってるけど、映画館で見られてよかった!!!
特典は手に入れられないけど仕方ない!!w
孝三が岩子を見た時に惚れてしまうくらいに、孝三が穴倉の奥に入った時は岩子はまだ見た目に影響が出ないくらいだったんだろうな。
龍賀家の大人は恵まれて育ったせいか、欲しいものは絶対に手に入れようとする感…あるよねぇ…。
ラストで克典もちゃんと死んでたの安心した。
秘薬Mについてとか、霊的なものについては一切聞かされてないから狂骨にやられたわけではないみたいだけど…龍賀家である以上は…仕方ないのかな。
あと糸目の長田の声が石田彰なのびっくりした。
糸目で敵の石田彰!!!!
好きに感想書いたからすっきりしたぜ。
面白かった!!
「ゲゲゲの鬼太郎」って…これ名付け親は水木ってこと…?
そしてこの名前のきっかけはねずみ男ってこと…?
そりゃ鬼太郎に対してデカい顔もするわな!w
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